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【社労士解説】2026年 未払い残業代リスクの最前線

社労士解説
【社労士解説】2026年 未払い残業代リスクの最前線

労務管理の現場で「最大の時限爆弾」となっているのが、未払い残業代リスクです。2020年の民法改正に伴う賃金請求権の時効延長から数年が経過した今、2026年の労働現場では、過去に類を見ない規模の請求事案が多発しています。

そこで今回は、社労士の視点から見た「2026年現在の未払い残業リスク」の最前線と、経営を守るために見逃せないポイントを解説します。

この記事の監修者

近藤雅哉
(社会保険労務士 / インプル社労士事務所 代表)
社労士法人で最大35名のマネジメントを経験し、人事コンサルティングに特化した株式会社In-proveを設立。続けてインプル社労士事務所を立ち上げる。人事と労務の両面から中小企業の発展を支えている。


2026年、なぜ今リスクが最大化しているのか

かつて2年だった賃金請求権の時効は、現在実質的に3年となっています(将来的には5年へ移行予定です)。

この1年の差が、経営に与えるインパクトは想像以上に甚大です。

中小企業において未払い残業代が発生するのは、単に社長が「払いたくない」と思っているからだけではありません。むしろ、中小企業特有の経営構造そのものに、未払いが発生しやすい落とし穴が組み込まれているのが実態です。

そしてその構造的課題を放置することで起きる倒産リスクは、社労士として見逃せない社会課題だと捉えています。


収益構造の課題は、下請け構造と「調整弁」としての残業

多くの中小企業はサプライチェーンの下位に位置し、価格決定権を十分に持っていないことが多いでしょう。

組織構造の課題は、人事労務の専門家が不在なこと

大企業には人事部がありますが、中小企業の多くは、社長やバックオフィス担当者が人事・営業・経理を兼任することが多いでしょう。そのため以下のような課題も発生しがちです。

制度解釈の課題は、「定額残業代」という名の免罪符

中小企業で最も多い構造的な勘違いが、手当による残業代の相殺です。

※2026年現在、これが過去36ヶ月(3年)分積み上がるため、一人あたり数百万円の請求になる構造です。

心理構造の課題は、家族経営的な甘えと不信

少人数の組織ゆえの「密な関係性」が、逆にリスクを隠蔽・増幅させてきた事例も、数多く存在します。

【重要判例】「固定残業代」が否定されることもある

中小企業の多くが採用している「固定残業代(みなし残業)」制度ですが、近年、その有効性を巡る裁判で会社側が敗訴するケースが相次いでいます。

出典: 最高裁判所判例集(事件番号:令和4(受)1042)

この判決は、2026年現在の人事労務において重要な事例です。契約書に「〇〇円は残業代を含む」と書くだけでは不十分であり、厳密な計算根拠と運用がなければ、支払っていたはずの残業代が「すべて基本給」とみなされ、二重払いを強いられるリスクがあるのです。

対策を怠ったとき、会社が失う「3つの資産」

未払い残業代問題は、金銭的な損失だけでは止まりません。

裁判で悪質とみなされた場合、未払い額と同額の「付加金(ペナルティ)」の支払いを命じられることがあります。つまり、本来の2倍の額を支払うことになります。

付随して、社会的信用の失墜も起きるでしょう。SNSや口コミサイトで「あの会社は残業代を払わない」と拡散されれば、2026年の厳しい採用市場において、新しい人材を確保することは困難になります。

そして一人が請求に成功すれば、他の従業員も追随します。不信感はウイルスのように広がり、組織のエンゲージメントは崩壊します。

社労士事務所と共に打つ、2026年の防御策

インプル社労士事務所は、このようなリスクを回避するための取り組みを提案しており、特に「ルールの再定義」から着手していただくケースが多くあります。

未払い残業代は、起きてからでは手遅れです。しかし、今すぐ適切なルールを整備すれば、将来の損失を未然に防ぐ最も利回りの良い投資となるはずです。

プロのアドバイス、受けてみませんか?

貴社の現在の「固定残業代の規定」や「勤怠管理の方法」が法的リスクを抱えていないか、診断を承ります。裁判沙汰になる前に、プロの目でのリスク回避を行いませんか。インプル社労士事務所に一度ご相談ください。

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